合理的な家族葬とお別れ会の組み合わせ

近年、有名人に多いお葬式のスタイルとして、「家族葬+お別れ会」というものがあると聞きました。お骨を納めるところまでは、ごくごく身内だけの小規模な葬儀を行い、マスコミや関係者・知人などは一切排除(知らせない)で行います。その後、1-2か月とだいぶ時間が経ってから、大きな式場を借りて、故人をしのぶお別れ会を催し、盛大に別れを告げるそうです。

最初は少し驚いたのですが、自分の経験に照らし合わせて合理的であると考えました。私の近所に、著名な作家の方が住んでおり、亡くなった際に近所全体がだいぶ被害をこうむった思い出があるからです。

そのご家族自体はごく謙虚な方々で近所付き合いも良かったのですが、葬儀に多くの出版関係者やマスコミ、ファンと思われる若者が大挙して訪れました。狭い住宅地のこと、一日中周辺の道をふさがれて車で出勤する人たちは閉口し、主婦たちはゴミやたばこの吸い殻片づけに立腹していました。生垣や塀を傷めつけられた家も少なからずありました。

後で遺族の方が謝ってこられたのですが、葬儀と言う状況においても著名人の方はこんな風に、自分の意思とは関係ない所で迷惑をかけてしまう場合があります。そう考えると、最近城東でも増えている家族葬の葬儀・お別れ会のシステムは近所にも迷惑をかけず、理にかなったスムーズなお葬式のスタイルであると思えます。